避妊・去勢後の肥満に注意
当院では病気を予防する為に若齢での避妊・去勢手術をお勧めしていますが、手術後に問題となるのが肥満です。
避妊・去勢手術後はホルモンバランスの変化により、必要カロリーが約30%減少し、食欲は約20%増加する為、肥満のリスクが高まります。
肥満になると、関節疾患・心臓疾患・下部尿路疾患・糖尿病・皮膚疾患の発生リスクが高まります。
また、平均寿命は標準体重の場合と比べて1.8〜1.9年も短くなると言われています。
避妊・去勢後の、体質変化に合わせた食事内容のポイント
・肥満リスクのケア
適正体重を維持するためにはまず、必要なカロリーを把握し、それ以上のカロリーを与えないことが重要です。
(※犬猫の場合、消費カロリーで体重を減らすのは難しい事がわかっています)
食事は低カロリー・高タンパク・低脂肪・食物繊維を適切に含むものが良いと考えられています。
・尿路結石リスクのケア
肥満になると下部尿路に結石ができるリスクが高まります。
ストラバイト結石およびシュウ酸カルシウム結石が発生しにくいように配慮された食事を選びましょう。
当院でも避妊・去勢後の専用のフードを取り扱っております。(ご希望の方には避妊・去勢手術後に専用フードの製品サンプル犬1kg、猫500gをお渡ししています。)
避妊・去勢手術前後での低カロリー・高タンパク・低脂肪・食物繊維を適切に含む食事への切り替えを推奨しています。
肥満だけでなく、健康を維持するためにも、食事選びは重要です。
それぞれに応じた最適な食事を選択できるよう、いつでもお気軽にご相談ください。
玉川学園犬猫病院
院長 綿貫貴明