犬の腫瘍マーカー(リンパ腫、血管肉腫、組織球性肉腫など)
犬のがんに対する血液検査(Nu.Q®︎ Vet Cancer Test)を導入しました。
この検査は、全身性のがんの検出に力を発揮し、早期にがんを発見できる可能性があります。
検査の仕組み:ヌクレオソーム濃度測定
ヌクレオソームとはDNAの基本構成単位です。
がんが存在する場合、がん細胞由来のヌクレオソームが血中に放出されます。
Nu.Q®︎ Vet Cancer Testは、血中ヌクレオソーム濃度を定量的に測定します。
研究結果
主な7種の腫瘍を調査
・リンパ腫
・肥満細胞腫
・血管肉腫
・悪性黒色腫
・組織球性肉腫
・軟部組織肉腫
・骨肉腫
これらの腫瘍を検出する感度は、下記の通りだったそうです。
特に全身性のがん(リンパ腫、血管肉腫、組織球性肉腫など)の検出感度が高くなっています。
がん細胞は健康な細胞を侵し、やがて全身への転移に至ります。
がんの初期であると知るのは飼い主様にとって辛い事ではありますが、この検査によって早期にがんを発見し治療を始められる可能性があります。
検査に特別なことは必要無く、4時間の絶食と、採血のみで実施できます。
健康診断に追加する事もできますので、いつでもご相談ください。
玉川学園犬猫病院
院長 獣医腫瘍科認定医II種
綿貫貴明
参考資料:FUJIFILMホームページ